“食”と“スポーツ”が生む新しい挑戦
特別トップ対談
青山学院大学
陸上競技部 監督
原 晋
株式会社村上農園
代表取締役社長
村上 清貴
逆境を超える意思決定と
組織づくりの本質
青山学院大学陸上競技部監督・原晋と、村上農園代表取締役社長・村上清貴によるトップ対談が実現。数々の逆境を乗り越えそれぞれの分野で成果を上げてきた二人が、これまでの歩みや意思決定の背景について語り合います。
原監督のサラリーマン時代の営業改革や青学陸上部における組織づくりの考え方、村上農園倒産の危機からのV字回復、そして新たな挑戦に向き合う覚悟──“常識を疑い本質を貫く”姿勢に共通点が浮かび上がる。アスリートの食事論や、選手たちが食べている「ブロッコリー スーパースプラウト」の魅力にも迫ります。
出身とキャリアの原点
本日はよろしくお願いします。
村上農園の村上です。
こちらこそ、よろしくお願いします。
原監督は広島のご出身と伺っていますが、どちらになりますか?
広島県東部の三原市です。
社会人になってからは中国電力に入社し、陸上部の一期生として活動していました。
一期生だったんですね。
はい。
鳴り物入りで入ったものの、最初はまったく結果が出ませんでした。
周囲から期待されていただけに、正直、応えられなかった部分もあります。
いえいえ、社内では「伝説の営業マン」だったとも聞いています。
結果的にはありがたいことに、社内ではナンバーワンになることができました。
“常識を打ち破る挑戦”の
原点は?
私の行動の原点になっている言葉があります。
それが「今日の常識は明日の非常識」です。
ビジネスの現場では、さまざまな提案をしても否決されることが少なくありませんでした。
しかし数年後、その提案が「当たり前」になっている場面を何度も経験したんです。その過程で「協調性がない」「わがままだ」と言われることもありました。
ですが改めて調べてみると、協調性とはまず自分の考えをしっかり伝えることが前提であり、その上で多様な意見をまとめていくことだと分かりました。
正しいと思うことは、たとえ否定されても提案し続ける。
常識を疑い、打ち破ることを、自分のライフワークとしてやってきた感覚です。
私の場合は「O-157 カイワレ激減大ピンチ」です。
私が入社して3年半ほど経った頃、大阪でO-157による集団食中毒事件が起きました。
当社は直接関与していなかったものの、かいわれ大根が原因食材とされ、全国の店頭から撤去される事態になりました。
会社への影響は非常に大きく、赤字に転落しました。
ただ、このような危機的状況になると、社員全体に「何とかして回復しなければ」という強い意識が生まれます。
そこで取り組んだのが、「豆苗」や「ブロッコリー スーパースプラウト」をはじめとした新商品の開発でした。
「今までやったことはないが、将来の大きな柱になる」
そう伝えながら、仲間とともに挑戦を続けました。
結果として、従来より収益性の高い商品へと事業構造を転換でき、会社はV字回復を果たすことができました。
私にとっても、非常に大きな転機でした。
そのお話、とても共感します。
私自身も、当初は3年で成果を出せなければ先がない条件で青学に来たので必死でした。
社長も多分、成功できなかったら倒産という社員に責任を持つ中で頑張られたのではないかと思います。
人生をかけてきているので、失敗するわけにはいかないけれど、1番悪いのは「何の力も発揮できなくて、仕事ができなくなること」。毎日どうしたら良くなるか、そのために何をすればよいか、ひとつひとつ確認しながら方向性を見定めて突き進みました。その結果1年5ヶ月ほどで奇跡的に黒字転換することができました。みんなの気持ちを共有して、それを力に変えていったということだと思います。
私も「あなたは、箱根駅伝を走ったことないのにどうやって勝つのか」と言われたこともあります。
でも、成功している人に共通する原点は、「初めてのことに挑戦する覚悟があるかどうか」だと思っています。
「自分は営業だから」「自分は専門外だから」と枠を決めてしまうのではなく、常に新しいことを考え、リーダーとしての覚悟を持って挑戦する姿勢が大切です。
本当にそうですね。
営業、マーケティング、商品開発に限らず、すべてに自ら関わり、「どうすれば少しでも良くなるか」を考え、実行してきました。
マネジメントの語源は「何とかする」。
すべてを何とかしようとする意思こそが、最も重要だと感じています。
青学成功の秘訣とは?
組織づくりは、スポーツもビジネスも同じだと考えています。
最も重要なのは 理念の共有です。
理念を定め、行動指針を作り、短期・中期・長期のビジョンへと落とし込んでいく。
これはビジネス界から学んだことですが、スポーツ界では目の前の勝ち負けだけを追い求める指導者も当時多くいました。
例えば、昔から準備運動は体力増強のためのものが多かったのですが、私は「走るための準備運動とは何か」「何のためにやるのか」を常に考えて改革してきました。
なるほど、「そもそも何なのか」ということを追求していくということですね。
おっしゃる通りです。勝ち負けだけを追うのではなく、「そもそも何のためにやるのか」を突き詰めることが改革の出発点なんですね。
それから10数年たって、青学のメソッド・原メソッドと言われるものが確立することができました。私が監督でいる時には強いけども私がいなくなったら弱くなる組織を作りたくなかったんですよ。だからいかに仕組みを構築するかっていう視点でやってきましたね。
アスリートの食事で
大切なことは?
「バランスと継続性」
1日だけいいものをとっても意味はないので、当たり前ですけど「バランスよく食べる」「継続的に食べていく」が大事だと思うんですよね。その上で、「美味しくないとダメ」なんですよね。学生に提供する食事では、栄養面だけでなく美味しさも追い求めています。
食事が美味しいというのも、大変な練習を終えた後の励みになりますよね。
そうですね。
強い身体づくりには 走る・睡眠・食事 の3つが欠かせません。
食べるのが嫌だというお子さんもたくさんいらっしゃると思いますが、私は食卓の雰囲気次第で楽しくなると考えています。学生たちが食事をする食堂も、会話を楽しめる雰囲気づくりを心がけてきました。
席とかはどうされていますか?
同じ学年で集まってみたいな感じになりそうですけど。
1ヶ月に1度あみだくじを引いているんです。ちょっと気難しい先輩とも同じテーブルで食べることによって、「あの先輩こんなにいいとこ実はあるじゃん」というような形でチームの輪が生まれていくんですよね。
また、食事の風景を見ることによって「あ、今日の練習は割と余裕があったんだな」「あ、この子ちょっと疲れてるな」とかそういう状態が、食べる空間で分かるんです。
ブロッコリー
スーパースプラウト
について
ブロッコリー スーパースプラウトの出会いは、村上農園が私のふるさとの広島の会社ということもありまして、 安価で継続的に取り入れられる食材を探していた中で、ご縁をいただきました。
ですから、原家の食卓でも、毎朝・毎晩なんらかの形でブロッコリー スーパースプラウトをいただいていますね。
日常の中で、違和感なく取り入れられることは重要ですし、少しでもプラスになることは、積極的に取り入れていきたいと考えています。
学生にも好評で、ありがたい存在です。
若い方から、中年の方あるいは高齢者の方まで、体の調子が良くなることというのが仕事をする上でもスポーツをする上でも重要ですね。その基本がやっぱり食事ということで、良い成分をとっていくことを中心に考えると、それぞれのパフォーマンスがあがっていくと思います。
ありがとうございます。学生寮の食事でも活用していて、あの清涼感がたまんないですね。癖になります。
うどんに乗せたり、納豆に混ぜたり、卵料理にもよくマッチングして美味しいんですよね。
今後の展望とは?
やはり「箱根駅伝三連覇・V9」を目指して頑張っていきたい。
ただ勝つことだけでなく、「青学なんか輝いているよ」「青学の走りはかっこいいじゃん」と魅力を感じてもらえる走りをお届けしたいなと思います。
私は 「健康をテーマに、世界一の施設野菜メーカーへ」という目標を掲げています。
2年ほど前から台湾でも生産が始まっているのですが、気候変動で野菜の生産が困難になっている地域も増えています。そういった中で、世界へ、成分のしっかりした野菜を安定して届ける食品メーカーとして成長していきたいと考えています。
もちろん日本でも、特に穀物は海外からも輸入できますが、野菜は国内で生産しないと鮮度や栄養価が落ちてしまいますから、国内の安定的な供給メーカーとしても責任を果たしていきたいと思います。
メイドインジャパンが広島から世界に旅立つっていうのは、私もふるさと広島のことを思うととても嬉しいですね。
最後に
原監督は更に今後どういったことにチャレンジしていきたいと思われていますか?
今中学校のクラブ活動の地域展開が始まっていて、そこでは民間の方も中学校の指導ができるような仕組みがスタートしています。だからこれからは微力ながら、指導者の教育に携わっていきたい。原メソッド・青学メソッドを全国展開できるような仕掛けをしていきたいなと思いますね。
当社は、「健康にいい」「食べて美味しい」新しい野菜の開発を進めることで世の中に貢献していこう思っています。
実は日本においては、この分野が最も遅れていると思っています。でも、そのような環境だからこそ、いろんな改革ができて、チャンスも多い。
こういったチャンスを、当社に応募してくださる方々に最大限活かしてもらえる仕組みを作って、一緒に成長を目指していきたいと考えています。
一次産業に就職するのがかっこいい!そういう文化を是非期待してます!
監督から皆様へ
失敗とは、挑戦して失敗することではありません。
何も挑戦せず、現状に満足して立ち止まることです。
正解が分からない時代だからこそ、ぜひ果敢にチャレンジする文化を一緒につくっていきましょう!!
