家庭でかんたん!すくすく育つ! 再生栽培のコツ

どの位置で切る?

どの位置で豆苗を切るのがベスト?

CHECK POINT! 脇芽1 脇芽2
検証チームが注目したのが脇芽
(わきめ)です。脇芽とは、植物
が新たに芽を伸ばしていく部分
(成長点)です。豆苗の再生栽
培とは、葉と茎を食べたあと、
切り落とした豆近くの茎にある
脇芽を成長させて、再び収穫す
ることです。豆苗の根元の茎を
よく観察すると、脇芽が2つある
ことがわかります。仮に、葉に近
い上の方を「脇芽①」、その下を
「脇芽②」と呼びます。

検証

下記条件でカットし、同じ環境で水栽培して
みました。
A:脇芽①の上でカット
B:脇芽①を残さずに豆のすぐ上(脇芽②の
上)でカット

結果

脇芽①を残したAは、生育速度が早く、Bよ
り2日前に収穫できました。脇芽②は成長
の準備ができていないため、生育に時間が
かかったようです。

結論 再生栽培するなら、脇芽①の上でカット

早く確実に収穫するには、脇芽①の上でカッ
トするのがおすすめです。調理でカットする
場合は、この脇芽をよく確認して上の方の脇
芽が残るようにカットするようにしましょう。

何回収穫できる?

再生栽培って何回収穫できるの?

検証

水のみ 肥料水
強い再生力を持つ豆苗。いったい何回の再
収穫が可能なのでしょうか? また、肥料を
与えれば収穫量が増えるのでしょうか?
肥料の有無で比較検証してみました。
A:水のみで栽培 B:肥料水で栽培

結果

どちらの場合も、夏場を除いておおむね2回
の再収穫が可能でした。3回目以降は、成長
するための脇芽がなくなり、著しく成長が弱
くなりました。夏は容器内の水温が上がる
ため、豆が腐ったり、カビが生えたり、藻が
発生するといった成育中のトラブルが多くな
ります。AとBでの生育を比較すると、肥料
水の方が収穫量は多くなりました。ただ、
Bは藻が発生するリスクが高いようです。

結論 再生栽培は2回まで

栽培は水のみで!
条件が揃えば再生栽培は2回まで可能です
が、豆にカビが生えるなど、衛生面で問題が
生じがち。1回終了したら、また新しい苗で
挑戦するのがおすすめです。使用する水は
「肥料水」より「水」の方がベター。夏場は
なるべく2回以上、水を替えて!

おいしく育てたい!

健やかにおいしく育てるには?

検証

A:屋外 B:窓のある室内 C:窓の遠い室内
再生栽培を行うときに、どこに置いて
育てるかは悩みどころ。下記条件で、
日当りと生育の関係を検証しました。
A:日の当たる屋外
B:室内で近くに窓のあって明るい場所
C:室内で近くに窓のない場所

結果

A:屋外=△収穫量は多いがばらつきあり B:窓のある室内=○葉が大きくバランス○ C:窓の遠い室内=×葉が小さく緑も薄い
収穫量だけで見ると、Aの「屋外」がいちば
でした。ただ天気に左右され、早く茎が固
くなって食感が落ちたり、虫がついたりする
心配がありました。Cのように日の当たらな
い室内で育てると、茎がひょろ長く、葉が小
さくなり、緑も薄くなりました。Bの「窓のあ
る室内」で育てたものは、全体的に葉が大き
く、緑も濃く、バランスが取れた状態で育ち
ました。

結論 日当りのいい室内がベスト!

日当りのいい室内で栽培するのが、味、栽培
日数、収穫量を総合してベストでした。室内
でも窓があって日当りのよい場所で再生栽
培をするのがおすすめです。ただし、豆苗の
栽培は、暑すぎても寒すぎてもうまくいきま
せんので、夏場の直射日光は避け、明るい室
内で育てましょう。

おすすめポイント 1日に1回は水替えをしよう!


夏は1日2回以上、そのほかの季節も1日に1回は水を替えてください。水替えのポイントは水の量。豆まで水に浸った状態は、豆が腐る原因になるので、根だけが浸る水位を目安に、容器に水を注いでください。その際、蒸発した分を足していくのではなく、水を完全に入れ替えて!植物の育成のために必要なものは、水・空気・光・温度。とりわけ水は大切な要素です。きれいな水で清潔な状態を保ち、おいしい豆苗を育てましょう!